春眠暁を覚えずの訳詩
皆様こんにちは!
和歌を愛する平井仁子(きみこ)です。
しばらく主人のHPの嫁ブログばかり更新しておりましたが、和歌ブログもたまには書こうと思います。
安岡定子先生という定期的な論語教室を全国で20以上も開講されている先生の所で、学ばせていただいております。
その中で、漢詩の「訳詩」を紹介してくださったのですが、「訳詩」が七五調だったんです♫
みんなが知っているこの漢詩!
春暁(しゅんぎょう)
孟浩然(もうこうねん)
春眠(しゅんみん) 暁(あかつき)を覚えず、
処処(しょしょ) 啼鳥(ていちょう)を聞く。
夜来(やらい) 風雨の声、
花落つること 知る多少。
訳
春の眠りは気持ちが良い。夜が明けたのも気がつかない。
あちこちで鳥の声も聞こえてくる。
そうだ!昨夜はひどい嵐だったなぁ。
庭にはどのくらい花が吹き落されたやら。
これを歌人が訳すとこうなるそうです。
◇井伏鱒二(いぶせますじ)※『山椒魚』で有名な作家
ハルノネザメノ ウツツデ聞ケバ
トリノナクネデ 目ガサメマシタ
ヨルノアラシニ 雨マジリ
散ツタ木ノ花 イカホドバカリ
(77、77,75,77)
◇土岐善麿(ときぜんまろ)※石川啄木を世に出した歌人
春あけぼのの うす眠り
枕にかよう 鳥の声
風まじりなる 夜(よ)べの雨
花散りけんか 庭もせに
(75、75、75、75)
※「庭もせに」は「庭も狭しとばかりに」の意
◇潜魚庵 ※江戸時代の俳諧師
春ノ子(ね)ザメニ 只(ただ)ウツウツト
西ヤ東ト 鳥サエヅルヨ
夜ノ嵐ニ 雨降リ出(いで)テ
余程散(ちら)サン 夜ノ花
(77、77,77,75)
素敵ですよね!
漢詩のリズムも心地良いですが、
それ以上に訳詩のリズムと語感が心地良い♫
いつか私も漢詩や論語を訳詩したいなって思いました^ ^
最後までお読みいただきまして、
ありがとうございました。
今日も一日、あなたがイキイキと
生きられることをお祈り申し上げます✨