講談 三方ヶ原軍記(五色備え)の一部 語彙

講談師真打 神田山緑先生のもとで、
講談を教わっております。

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以下は、主にその三緑先生の門下生用の情報共有です。

三方ヶ原軍記(五色備え)の一部について、
語彙を辞書などで調べたので載せておきます。

『講談指南書(志)』(7級)部分の語彙

【啄木組み】紐の組み方の一。白・萌黄・紫などの糸を交えて、まだらに組んだもの。キツツキのついばんだ跡の木肌に似る。掛軸の紐、刀の下げ緒、鎧の縅などに用いる。※「啄木」はキツツキの異名

【鍬形】兜の目庇の前につけた、二本の角のような飾り。金属や革で作る。

【六十四間の筋兜】64枚の台形の板をはぎ合わせた部分が筋になっている兜。

【白檀磨き】金箔置きの上に透き漆を塗ったもの。白檀の木を磨いた色に似る。

【小手】手首と肘との間

【赤銅造り】目貫など、刀剣の装飾品を赤銅で作ること。また、そのもの。
※【目貫(めぬき)】太刀・刀の身が柄から抜けないように柄と茎の穴にさし止める釘。目釘。
また、それをおおう金具。次第に刀装の中心となり、精緻美麗なものとなった。
【貞宗】刀工。貞宗を名のる者は数名いるが、相州彦四郎貞宗が著名。
現存する有銘確実なものは見当たらないが、その製作年代は鎌倉末期から南北朝前期といわれる。
作風は師の正宗そのままの鍛法で、太刀、短刀ともに大振りとなる。

【吉光】鎌倉末期、京都粟田口の刀工。国吉の子(一説に弟子とも)。藤四郎と称す。
地鉄美しく、粟田口派最後の名工。短刀が多く、その姿は品位高い。
桃山期には日本三作に挙げられ、古刀中の第一人者とされた。

【駿足】足の速い馬。駿馬(しゅんめ)。

【金覆輪】刀や鞍などの縁飾りの覆輪に、金または金色の金属を用いたもの。

【鞍】馬・牛などの背に置いて、人や荷物をのせる道具。木・革などで作る。

【唐草文様】つる草がからみ合うさまを図案化した模様。日本には中国から伝わったといわれる。

【厚房】馬の頭や胸や尻にかける組紐。糸の房を多数よせ、厚く飾りとしてつけたもの。

【象眼】金属・陶磁器・木材などの面に模様を刻んで金や銀などを〈はめこむこと/はめこんだもの〉。

【鐙】鞍(くら)の両側に下げ、騎乗時に足を乗せる馬具の一種。

【七五三】注連縄(しめなわ)の異称。

【とじめ(綴目)】とじた箇所。縫い目を止めた糸の結び目。

【トウトウと(滔々と)】水が勢いよく、また豊かに流れるさま。※水に喩えているのか。

【すは】❶人の注意をひくためや驚かすさいに発する語。ほら。そら。
❷突然の出来事に驚いて発する語。あっ。やっ。さあ。

【猶予】決行の期日を延ばすこと。

【采配】指揮。指図。

 

『講談指南書(志)』(4級)部分の語彙

【備え】軍の構えや隊列。

【八門遁甲】占術の一種。八卦八門八星を立て、それに冬至より立冬に至る各節を配して盛衰、吉凶を占う法で、出陣や出向の際に用いた。古く中国の黄帝がはじめたとされ、太公望、張良を経て大成されたもので、諸葛孔明はよくこれを用いたという。

【長巻】薙刀に似た武器。刃は太刀に似て細長く、柄は革や鉄で蛭巻にしたものもある。薙刀と比べると、柄が短いものが多い。戦場で人や馬をなぎ倒すのに用いた。

【逆澤瀉】《「逆澤瀉威(おどし)」の略》鎧よろいの威の一。沢瀉威を逆にしたもの。オモダカの葉を逆さにしたような模様のもの。
※【威】(「緒おを通す」の意) 鎧の札(さね)を糸や革でつづり合わせること。または、そのもの。
※【札】とじ合わせて よろい・かぶとを作るための、鉄(革)の小さな板。

【桶川胴】当世具足の一。多数の鉄板を糸で綴じ,また鋲(びょう)でとめるなどして連ね,胴を構成したもの。外観が桶に似る。

【段だら】別々の色で横に染めたり織ったりすること。

【蘇芳】①室町むろまち時代の、武士の平服。形は直垂(ひたたれ)に似て、麻のひとえ。
②染め色の名。蘇芳の木の幹の心材の煎汁で染めた紅色。赤みのかかった紫。

【飴色】水飴のような色。薄い黄褐色で、すきとおった感じの色。

【錆色】鉄錆の色のような赤茶色。

【常紋】[名]それぞれの家で定まっている紋所。家紋。

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