天地の神にぞいのる朝なぎの海のごとくに波たたぬ世を 昭和天皇

平和を祈る人へ贈りたい歌

天地あめつち
神にぞいのる
朝なぎの
海のごとくに
波たたぬ世を
 昭和天皇

現代語訳

天上の神様、地上の神様に祈るよ。朝凪の海のように波が立たない(平和な)世(であること)を。

古典文法・古文単語解説

(神に)ぞ
強調の係助詞

訳うた

神々かみがみ
いのるよ かぜ
うみ
ように 平和へいわ
であることを 

和歌を味わう

「朝なぎ」とは、朝、陸風と海風とが交替する時、一時無風の状態になることです。
ちなみに「夕なぎ」も夕方の同じ現象です。

そんな凪(なぎ)のように、世の中が平和であることを祈っている歌です。

昭和8年(1933年)にお詠みになりました。
昭和6年に満州事変が勃発し、国際連盟からの批判を受けて、国際連盟を脱退しました年です。

 

実はこの御製は、神楽(かぐら)舞「浦安の舞」の歌詞になっています。
神社などで「浦安の舞」を見る機会があれば、ぜひこの和歌を思い出していただきたいです。

 

(ちなみに『鬼滅の刃』で水柱の冨岡義勇が編み出した水の呼吸 拾壱ノ型「凪」。
 とても幻想的で、静かな強さを感じる大好きな技です。)

最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。

今日も一日、あなたがイキイキと生きられることをお祈り申し上げます✨

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