アメリカから宮中歌会始に寄せられた歌 あけぼのの大地しつかと踏みしめて遠くわれは呼ぶ祖国よ起てと

アメリカに住んでいらっしゃる方とご縁ができたので、この歌をご紹介します♪

昭和二十二年の歌会始。お題は「あけぼの」でした。
歌人の斎藤茂吉が選定した高柳勝平さんというアメリカ在住の方の歌です。

あけぼのの
大地しかと
踏みしめて
遠くわれは呼ぶ
祖国よてと

現代語訳(意訳)

夜明けの(アメリカの)大地をしっかりと踏みしめて、遠くで私は呼びかける。「(戦後、焼け野原となった)祖国よ。復興せよ!」と。

古典文法・古文単語解説

あけぼの【曙】
夜がほのぼのと明けようとするころ。夜明け方。

しつかと【確と】
しっかりと。

31音(おん)口語訳

夜明け前
アメリカの地を
踏みしめて
祖国励ます
復興せよと

和歌を味わう

何か事情があってアメリカにいらっしゃる方が、祖国日本の復興を願っていらっしゃる力強い和歌です。

アメリカの大地というと私は訪れたことがあるグランドキャニオンをイメージします。
グランドキャニオンの夜明けは太陽の光がすさまじかったです。
私は『古事記』に出てくる太陽の神様を思い出しました。

この和歌の作者も「夜明け前」で祖国への想いが高まったのかもしれません。

 

最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。

今日も一日、あなたがイキイキと生きられることをお祈り申し上げます✨

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