父の日(6月第3日曜日)に贈りたい思い出したい和歌・短歌 三首

父として幼き者は見上げ居り願わくは金色の獅子とうつれよ 佐佐木幸綱

父の日にメッセージを贈りたい人へ

父として
幼き者は
見上げ
願わくは金色こんじき
獅子ししとうつれよ
 佐佐木幸綱

訳:父として
我が子は俺を
見上げてる
金のライオンに
見えて欲しいな

意訳:(私のことを)父親として幼い(我が)子は見上げている。どうが(子どもの目に自分は)金色のライオン(のように雄々しく)映っていてくれよ。

★現代の歌人、佐佐木幸綱の和歌。『金色の獅子』という歌集タイトルにもなっている表題歌です♪

★父の日にはこの歌に何か一言(「僕にとって、父さんは金色の獅子だよ」とか「私にとって、パパは金色のライオン。尊敬してるよ」)などを添えてメッセージを送ると良さそうです♪

 

嫁ぐ日の朝に母は賑やかに父は静かに食卓囲む 前田直美

子どもが結婚する親御さんへ

とつぐ日の
あしたに母は
にぎやかに
父は静かに
食卓囲む
 前田直美

意訳:嫁ぐ日の朝に、母は賑やかに、父は静かに、食卓を囲む。

★平成26年歌会始(お題は「静」)で選ばれた大阪府 前田直美さんの歌です。
★「朝」を「あした」と読むのは古語での読み方です。

★「忘れ物、無い?!」とあれこれ世話を焼きがちのお母さんとは対照的に、
 お父さんというのは寡黙に様子を見守っていがちです。
 そんな姿を娘さんが「お父さんらしいな」と感じているのでしょうね。

★大阪府の方なので、ひょっとしたら、この方のお父さんは普段は賑やかな方かもしれません。
 娘が嫁いでいってしまう日なので、色々と感慨深くて、この日だけ静かなのかもしれません。

うれしげに振りむく笑顔の幸せを受けてゆつくり車椅子押す 清水エチ子

車椅子を押す人・押してもらう人へ

うれしげに
振りむく笑顔の
幸せを
受けてゆくり
車椅子押す
 清水エチ子

意訳:(あなたが)嬉しそうに振り向く笑顔の幸せを受けとって、(私は)ゆっくりと車椅子を押す。

★平成16年歌会始(お題は「幸」)で選ばれた大阪府 清水エチ子さんの歌です。
 ※作者が押した車椅子に乗っていたのはお父さんではないかもしれませんが、取り上げさせていただきました。

★「ゆつくり」がいいですね!穏やかな幸せな時間を二人で味わおうという気持ちが伝わります。

Follow me!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です