小鳥ども笑えば笑えわれはまた世の憂きことは聞かぬみみずく 安田善次郎
他人の評価に振り回されたくない人へ
小鳥ども
笑えば笑え
われはまた
世の憂きことは
聞かぬみみずく
安田善次郎
現代語訳
小鳥たちよ、笑いたければ笑えばいい。私は世の中の嫌なことは聞かないミミズクだ。
古典文法・古文単語解説
憂き
「憂し」の連体形。
「憂し」は「つらい」「憂鬱だ」。
(聞か)ぬ
打消しの助動詞「ず」の連体形。
31音(おん)口語訳
小鳥ども
笑えばいいさ
悪口も
我は聞かない
ミミズクなのさ
和歌を味わう
安田善次郎は安田財閥の創始者。
明治期に金融面で国家を大きく支えていましたが、世間の人々にはケチだと誤解されていました。
それは「陰徳」を大事にしていたからです。
人を怠惰にしてしまうような寄付は断りつつ、匿名で多額の寄付を行っていました。
(東京大学の安田講堂も安田善次郎の寄付によります。元々、匿名でしたが、死後に偲んで安田講堂と呼ばれるようになりました)
ちなみにミミズクの耳は毛の中に隠れています。
※突出した羽毛は耳ではなく羽角(うかく)と呼ばれる羽毛の束です。
最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。
今日も一日、あなたがイキイキと生きられることをお祈り申し上げます✨